冷え性は万病のもと
体の冷えには多くの場合、自律神経の働きが関わっています。自律神経には体温を調節する働きがあり、血管の収縮・弛緩をコントロールして血流に影響を及ぼすこともその1つです。
血液には全身に酸素や栄養のほか、体内で産生された「熱」を運ぶ働きもあります。
その血液の流れが悪くなると、鬱滞しやすくなります。血流が鬱滞した状態を東洋医学的には「血瘀」と言います。
血瘀により熱が体全体に上手く運ばれないと、結果として体に冷えが生じます。
東洋医学的な考えでは、血瘀による冷え性以外に気虚・気滞・湿痰・血虚などのタイプの冷え性(冷え性の施術ページ参照→)に分けられますが、いずれの冷え性も血瘀タイプの冷えを併せ持っていることが多いものです。
冷えるから血瘀が起こるのか、血瘀が起こったために冷えるのか、ニワトリと卵の関係のようですが、多くの人は、心臓から離れたところ、足先から冷え、下半身の血流不足による腰痛、膝痛、その他、便秘、下痢などの消化器症状が現れることもあります。
反対に上半身では血液が多く集まり、顔がのぼせたり、上半身、顔面の湿疹、頭痛、動悸、鼻炎などの症状が出やすくなります。いわゆる冷えのぼせの状態です。
東洋医学的には、「不通則痛」(通じざれば則ち痛む)と言ったりもします。これは冷えによる血流の悪化は痛みを引き起こすということを意味しています。
また、私たちの生命活動、例えば食べたものを必要な栄養素に分解したり、細胞に必要なエネルギーに転換したりするには酵素の働きが不可欠です。
その酵素が働く最適な体温(至適温度)は37度前後とされています。体が冷えていて、体温が低いと体内の代謝活動が悪くなり、体全体の機能低下からあらゆる症状のきっかけにもなりかねません。
老廃物が溜まることでの動脈硬化から脳卒中や心筋梗塞などの原因になることも考えられます。
冷え性は冷えていることが問題なのではなく、冷えを起こしている体の状態がさまざまな病気になりやすい状態、つまり万病のもとになりうるということが問題なのです。
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