坐骨神経痛 腰・下肢の症状 腰痛
【患者】 70代 男性 会社員 藤沢市在住
【来院】 2014年 4月
【症状と来院理由】
10年程前に整形外科にて脊柱管狭窄症と言われた。10分程歩くと、右臀部と太ももの後ろに痛みが出るが、腰掛けて5分くらい休むと少し楽になる。
平地を歩くより階段を昇る方が楽、また早歩きのほうが楽であったが最近は早く歩くのも辛い。通勤電車で立っている時、起床時や立ち上がる時にも痛みが出る。 寝る時は右側を上にした側臥位(横向き)で体を丸めるようにすると楽である。
ここ1週間くらい10分も歩かないうちに足が痛みだし、電車での通勤も更につらくなったので、以前から当院に通院していた妻の勧めで来院。来院時は立って足を着くのも辛い状況。
【施術と経過】
歩くと臀部・下肢に痛みがあり、また上体を後ろに反らせると症状が強くなること、第4腰椎に少し変形が認められること等の所見から、既往のある脊柱管狭窄症の症状を疑い、腰椎を牽引する整体をした後に坐骨神経の走行に沿った筋肉を緩める鍼と整体をした。
施術後、立ち上がってもらうと、足を着いても痛くないとのことであったため、初回は終了。
2回目 前回、帰宅後の就寝時に腰が重い感じになり、翌日も腰が重かったが、足を着いての痛みは軽減したとのこと。 前回施術した腰椎の牽引をソフトに行い、少し時間も短縮し、他は前回同様の施術を試みた。
3回目以降も同様の施術を行った。6回目(初回から1か月)には歩ける時間が少しずつ延びて、30分間ほど歩行可能となった。 通勤電車で立ちっぱなしも日によっては何とか痛みが出ないで済むこともあるとのこと。 自宅で出来るセルフケアを実践してもらいつつ、月に1度の通院を続けてもらい、初回から半年で痛みが殆ど気にならなくなったので終了とした。
【効果的であったツボ・整体】 L4狭脊 坐骨上げ 椎間板運動(セルフケア)
【考察】 歩くと臀部・下肢が痛くなり、休むと痛みが軽減する症状は脊柱管狭窄症によくみられる。 腰椎付近に原因があると思われる坐骨神経痛の症状にはこの症例のように腰痛の自覚はなく、臀部と下肢にのみ痛みを感じるものも少なくない。
長年放置していたために痛みが強くなった症状は回復しにくいが、施術に合わせたセルフケアを本人に実践してもらうことで、時間が掛かっても確実に回復に導くことが出来るということを再認識できた症例。
※施術の効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、一般的な鍼灸の効果ではありません。
坐骨神経痛 腰・下肢の症状 腰痛
【患者】 60代 女性 主婦 藤沢市在住
【来院】 2013年8月
【症状と来院理由】20年程前から登山を趣味としている。7月初めに登山に行った際、自分の荷物を背負い、疲れた友人のリュックを前に抱え、さらに友人の背中を押しながら山道を歩いた。
帰宅後1週間程は特に問題なく過ごしていたが、20日くらい経った頃、立っていると右腰臀部からすねにかけて痛みがあり、辛くなってきた。整形外科では医師に腰椎すべり症と言われ、痛み止め、血液循環を促す薬を服用し約1週間で症状は落ち着いた。
日頃、家では老犬(柴犬)の世話をしており、中腰になることが多い。犬のために室温は低め(26℃)に設定している。
数日前に愛犬を中腰で抱えた時に痛みが再発し、台所で立っているのが辛い状況になった。更に痛みが悪化し、立ち上がることも、歩くことも困難となったため、ホームページで当院を見つけ来院。
【施術と経過】動作確認をしたところ、立ちがった時、体を反らせた時と左右に捻った時に、右の臀部からすねの前と外側に痛みが起こる。
また、すねの辺りは左側と比べて感覚(触れられた感じ)が少し鈍い様子があり、臀部の筋肉の緊張も強く、強く押すと足の先まで痛みが出る。
坐骨神経の周囲に緊張があることが症状にかかわっていると考え、腰椎の近傍に刺鍼し、臀部の緊張を緩和する整体を行ったところ、立ち上がった際の臀部の症状がほぼなくなった。すねの辺りに少し違和感が残る。
2回目~3回目
初回と同様の施術を行う。台所での立ち仕事は痛みなく行えるが、犬の世話をする時につい忘れて中腰になってしまい、少し痛みが戻ることがあるものの、楽に過ごせるようになったとのこと。中腰にならないよう伝えた。
4回目
臀部からすねにかけて、痛みをほぼ感じなくなったとのこと。再発しないよう、腰椎を動き易くする整体を中心に行い終了した。
【効果的であったツボ・整体】L5狭脊 梨状筋の導引 腰椎回転調整
【考察】7月に行った登山での行動や犬の世話とクーラーによる冷えなど日常での体への負担が重なり、腰部や臀部、下肢の緊張が高まり、坐骨神経痛の症状を発症させたものと思われる。
症状の原因が比較的わかりやすく、日常の動作を見直すことで早期に症状の緩和が見られた症例。
※施術の効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、一般的な鍼灸の効果ではありません。
坐骨神経痛 腰・下肢の症状 腰痛
【患者】 40代 女性 介護職 鎌倉市在住
【来院】 2016年10月
【症状と来院理由】介護施設に15年間勤務している。仕事をし始めた頃より、腰の痛み、重だるい感じが慢性的にあり、辛い時はコルセットをして仕事をしている。 少しムリな態勢で高齢者を抱えた際にギックリ腰になったことがこれまで3回程ある。
約半年前から、立っている時や歩いている時に左の臀部から太ももの後ろにかけて締め付けられるような、しびれ、痛みが出始めた。 整形外科にて医師に坐骨神経痛と告げられ、リハビリに通い、ロキソニンを服用して2か月程で一旦症状は気にならなくなったが、1か月前に再度ギックリ腰になってから症状が再発した。
今回もロキソニンを服用したが、痛みがあまりおさまらず、寝ている時にも疼くような痛みがありよく眠れない。痛みと寝不足で毎日の仕事にも支障を感じるため、知人の紹介で来院。
【施術と経過】立った状態で体を動かしてもらい検査をしたところ、上体を反らせた時と左側に捻った時に腰、臀部から太ももの後ろ(ともに左側)にかけて痛みが出る。 同部位の筋肉の緊張が強く見られたので、整体でまず緊張を緩めた。
体を反らせた時の痛みがやや軽減したものの、捻る動きでは痛みが変わらずに出るため、鍼で腰の動きを促したところ、痛みが来院時の半分くらいになった。
その2日後、2回目の施術。初回施術後、夜に腰がやや重い感じになったが久しぶりによく眠れ、翌朝には体が軽くなったとのこと。腰の痛みはあまり気にならないが臀部と太ももの痛みはまだある様子。前回同様の施術を行なった。
3回目以降、臀部と太ももの症状は仕事の時以外は殆ど気にならないとのことであったため、鍼施術と併せて、体の動きとバランスを整える整体も行ったところ、6回目の施術で痛みがほぼ消失した。
【効果的であったツボ・整体】飛陽 坐骨上げ
【考察】仕事の時に腰部から下肢にかけてかかる負担が筋肉の緊張を引き起こし、坐骨神経の走行に沿った痛みを発症した。 特に毎日の介護の際に体を捻る動きは患者本人の悪いクセとなり、過度の負担が掛かっていたために症状を慢性化させてしまったと思われる。
筋肉の緊張緩和と併せて、動きやすい体に調整することが、仕事による症状の回復にもとても大切である。
※施術の効果には個人差があります。また、このページの症例は当院の経験であり、一般的な鍼灸の効果ではありません。
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